皆様新年明けましておめでとうございます。
21世紀になり早5年目を迎える新年となりました。私たちが幼少の頃、「21世紀」という表現やキーワードが既に数多くあふれていたのを覚えていますか。少し遠い未来でも、その「21世紀」には輝かしい光が差していたのではないでしょうか。しかしながら、実際の21世紀の現状はどうでしょうか?思っても見ない犯罪や、地震や台風による自然の災害等いたるところで私たちの思い描いていた理想の21世紀は崩れているのが現状です。1945年荒廃した国土をゼロから復興させた先人たちは、自分たちの未来に向けて、懸命な努力を積み重ね、現在の日本を創り上げました。JCの諸先輩も、同様の時代背景のなか、この国、そして地域に新たな息吹を吹き込もうと、自らの気概をJC運動に費やしたと伺っております。
浜松青年会議所も浜松に生をうけて54年、様々な社会の変化に対応し、常に進化を続けてきました。私は、今後浜松JCがさらに進化を続けるためには、メンバー一人ひとりの英知を集め、多様な価値観を認め合った上で、進むべき道を決めていくべきだと考えます。申し送れましたが、私は本年浜松青年会議所第55期理事長を仰せつかりました内山智一朗と申します。どうぞ一年間宜しくお願い致します。また、本日は年初のお忙しい中、北脇浜松市長様、中山商工会議所会頭様をはじめとする多くの来賓の皆様、横田東海地区会長、藤原静岡ブロック協議会会長をはじめとする県内各地青年会議所のメンバーの皆様、そして天方シニアクラブ会長をはじめとする多くのOBの皆様にご出席を賜り、このように盛大に2005年度浜松青年会議所新年賀詞交歓会が開かれましたことを高い席からではありますが浜松青年会議所を代表して御礼を申し上げます。有難うございました。
JC運動は常にメンバーが主役です。JCのすばらしさって何ですか?この問いかけに皆さんは何と答えるでしょうか。私は「自分自身を豊かにしてくれるところです。」と答えます。自分自身を豊かにするという気概をもって、ちょっと無理して行動してみること、すなわち《挑戦》こそが、私たちJCの理念でもある「明るい豊かなまちづくり」の実現に、つながるのではないでしょうか。JCはその年、その年でいろいろな「機会」を与えてくれます。その一つひとつの「機会」の積み重ねが、今の浜松JCの歴史となっているのです。本年も、その「機会」という光を、しっかりと受け継ぎ、メンバー一人ひとりが感じながら後世に向けて発信していきます。本年、浜松JCは対外に向けて4つのことを行います。
まずは、浜松JCの発信です。今まで浜松JCは、様々な場面で行政・NPO・市民の皆様に対して多くの情報を発信してきました。しかしながら、JCのすばらしさに対する認知度がまだまだ高くないのが現実です。本年は、より強固にJC運動を外部に向けより広く情報発信していくこと、またそれにより、JC運動が社会へ浸透することが重要であると考え、ここ数年対内向けであった広報誌を対外向け広報誌として年4回発行し、JC運動に対するより多くの賛同者・参画者を増やしていきたいと考えます。名前をJCウエーブと言います。ウエーブとは英語で波を指すのでありますが、浜松JCが波に乗って進んでいくさまをイメージして名づけました
今年一年、色々なところで対外広報誌JCウェーブを見かけると思いますが、楽しく読んで頂ければ幸いですし、JCに対するご意見も頂ければと思います。
その上で、私たちのJC運動が「個」や「社会」といかに共生しているのか、社会が何を求め期待しているのかを調査そして研究し、取り組むべき地域の問題を取りまとめ、浜松JCが今後どのような道を進むべきかの参考にしていきたいと考えます。
次に、新しいまちの誕生です。本年は皆様もご承知のとおり、私たち浜松市民にとって本当に喜ばしい、新浜松市誕生の記念すべき年となりました。
そして7月1日は新浜松市が誕生する記念すべき日となります。私たちJCも、政令市を見据えた12市町村の合併問題に対して、市民レベルで考えるという観点でこれまで運動をしてきました。JCとしても新市がスタートすることで、1つの行政区に3つのJCが存在することになります。浜松・天竜・浜北おのおののJCは、お互いに長い歴史があり、地域に対しての熱い想いがあります。私たちは、お互いの理解を深めるための様々な交流を図り、共に新しい我がまちを考えていかなければなりません。私たちは「まち」を愛する団体として、多くの仲間とともに、7月1日のこの地域の歴史的瞬間に立会う「機会」をつくります。得に今後新市を担っていく若い方々に対してJCでしかできない事業を実行し、参加してくれた皆さんが、新市スタートの瞬間に僕はあの時ここにいたんだと一生心の中に残る事業にしていきます。 色々な皆様のご協力を頂きながら、昨日までは隣のまちだったけど今日からは同じ市民になるんだという気持ちを参加して頂いた皆様にメッセージとして伝わるような事業になればと思っています。JCとしても、感動を市民の皆さんとともにわかちあい、今後のまちづくりの原動力にしていければと考えます。
新しい「まち」の主役はもちろん市民一人ひとりです。人口が増え、新たな企業を誘致し、道路の整備や、近代的な建物が建ち並ぶすばらしい「街」ができたとしても、それだけでは、市民一人ひとりが、心から愛せる「まち」にはなりません。21世紀のまちは、経済的な豊かさだけを追求するのではなく、市民の個性や価値観を大事にできるまちづくりが実行できた時、はじめて夢と個性を大切にする我々市民の理想の「まち」になるのではないでしょうか。JCとして、そんなまちづくりができるように挑戦していきます。
そして、光り輝く子どもたちのために、本年も青少年育成事業を行います。私たちの社会は今、どのような状況にあるのでしょうか。家族や地域社会、国家といった様々な組織に属しているという意識は薄れ、日本人としての誇りや道徳心が失われつつあります。その結果、私たち大人も含めた日本人らしさが揺らいでいることが、近年大きな問題としてクローズアップされています。特に子どもたちの犯罪の低年齢化が進み、善悪の基準を誤り、『いのち』を尊ぶ心を失った子どもたちの存在は、日本社会において、大変深刻な問題です。他国の子どもと比べ、『自分の意思が言えない』『創造性がない』とよく引き合いに出されますが、地域を愛し、ひいては日本を愛することができる、子育てを含めた教育をしていく「機会」に、直面しているのではないでしょうか。私は、現在の日本の「歪み」を直す根本は、教育だと考えます。子どもたちの日本人らしさを取り戻すには、私たちの世代が、子育てを含む教育をしっかりと実践することが、必要であるのです。私たちは、子どもを持つ親世代として、「うちの子だけは・・・」という身勝手な考えを無くし、この教育問題に、真剣に取り組まなければなりません。
本年も浜松市・そして教育委員会のご協力を得て第15船目を迎える少年の船を中心に現在の子どもに足りないとされている『自ら考える力』、『行動する力』、『生きる力』を持つ、強い人間形成を実践していきます。光輝く全ての子どもが、豊かな心あふれる人間として、成長することこそが、地域の繁栄につながるのです。本年も教育を通して文化を根付かせていくことができる青少年育成事業に《挑戦》していきます。
最後に明確なビジョンを目指して、浜松JCとして、次なる新たな目標をつくることが、重要であると考えます。今まで浜松JCが常に進化をしてきた最大の理由は常に新たな目標を持ち続けてきたことにあると私は考えます。新たな目標をもつことは、LOM全体の更なる活性化につながり、メンバー一人ひとりが成長する「機会」を必ず与えてくれるのです。浜松JCが、未来に向けて光を放ち続けることのできる青年会議所となるようまた、新浜松というまちを更に再認識し、このまちをもっと好きになるようにという願いをこめて、昨年の11月の総会で2008日本青年会議所全国会員大会の招致を可決いたしました。本年はその招致に向けて具体的に行動を起こす年となりました。この招致に向けて、浜松JCメンバー一丸となって全力で《挑戦》しすることをお誓い致します。
結びになりますが、
「こんなご時世だから・・・」最近よく耳にする言葉です。こんなご時世だからこそJC運動も、明確なビジョンを持って、流される事なく活動していくことが求められています。こんなご時世だからこそ私たちJCメンバーも、仕事だけでなく、色々な人と触れ合い、自分の可能性を高めていくべきなのです。仕事で一つひとつ成功を積み重ねていく事と同じくらい、地域で暮らすJCの仲間と行動を起こし、市民に喜んでもらえる運動をすることが重要です。JCメンバーである価値は、多面的でとても一言では言い表す事はできませんが、その価値を一人でも多くのメンバーが「機会」として感じ、成長できる一年でなければならないと考えます。自分の見えないところでそれぞれの委員会に所属している仲間が汗を流している事が気遣える、そんなメンバーの集まりが、LOMの大きな活力となり、この浜松(まち)の大きな価値となって未来に光を放っていくのです。未来を創る改革のリーダーとして、JCの事業に参加した子どもたちが、将来自ら入会してくる浜松JCを目指して、そして何より在籍するメンバーの家族・会社に愛されるJCでなければなりません。JCマンとしてバッチに誇りを持ち、人間として、限りある地球に共存するものとして、自らの資質の向上と新たなる価値観を地域に発信致します。少しでも、私たちが幼少の時に思い描いた21世紀に近づくよう、そして浜松JCメンバー一人ひとりが、脚光をあびる一年となるよう私自身も最後まで《挑戦》していきます。本日は有難うございました
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