2017年度 理事長ブログ

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2017.08.22  
2017はままつ少年の船

みなさん、こんにちは。

 

去る7月31日から8月2日にかけて、2017はままつ少年の船が出航いたしました。浜松青年会議所の先輩方が始められ、今年で第26回目を迎える、浜松市民にもお馴染みの事業です。私自身も何度も乗船してますが、今回は団長という立場で団員の皆さんとふれあうことができました。

 

団員の皆さん、本当にお疲れさまでした。いい経験ができた3日間になったでしょうか。保護者の皆さん、私たちにお子さんを預けていただきありがとうございました。子どもたちがすこしでも変わって帰ってきてくれたら、私たちとしてもうれしいのですが。チームリーダーの皆さん、3日間ありがとうございました。皆さんのおかげで団員全員が楽しく帰ってくることができました。

 

そして、小針実行委員長を中心として、実行委員会として活動してくれたJCメンバーの皆さん、準備から最後までお疲れさまでした。皆さんの協力で、今年も無事に航海を終えることができました。

 

今回の船では、「想像力」というテーマを掲げようということで、実行委員長が「想像力は無限大 さあ未来を開く冒険にでかけよう」というスローガンを作ってくれて、出航しました。

 

「想像力」というと、皆さんは「創造力」を思い浮かべるかもしれませんが、今回のテーマとして私が考えた想像力は、ちょっと違うものです。例えば、友達からキツいことを言われたとします。その時にカチンときて、仲違いするのは簡単ですが、その時に少し冷静になって、「こいつはなぜこんなことを言ったんだろう」と考えるのが想像力だと思うのです。友達も、好きでキツく当たるようなことを言ったのではないかもしれない。自分が間違っていて、柔らかく言っても気づいてなかっただけなのかもしれない。知らない間に友達の大切な価値観を否定していたのかもしれない。友達も家庭のこととか、ストレスを抱えていたのかもしれない。そうやって想像できれば冷静になって相手の言ったことを受け入れて、もう一度友達と話し合えるのではないでしょう。この「知らない世界を知る」ことが、社会でたくましく生きていくために必要な力ではないかと考えた次第です。そして、この想像力を今回の少年の船では3つの領域に分けて考えました。

 

ひとつは、広い世界に対する想像力。自分の知らないところに、想像できないような世界が広がっている、ということを知ってほしい。それは、自立心につながります。

 

もうひとつは、他人に対する想像力。自分の隣の内面には自分と同じくらい広い内面世界は広がっていると知ってほしい。それは、協調性につながります。

 

最後に、自分自身に対する想像力。5年後、10年後に自分が何をしているのか、思っているより大きな選択肢があることを知ってほしい。それは、順応力につながります。

 

普段子どもたちは、学校と自宅で主に生活しています。ともに大切な学びの内面であるのですが、日常の中で気づきにくいところ、それが「知らない世界がある」ことではないかと思います。「知らない世界がある」ことを知るには、知らない世界に飛び込んでみることが一番です。私たち青年会議所は、学校教育では提供できないような情操教育の場を提供したい、という思いから2017はままつ少年の船を出航させました。私たちの狙いどおり、子どもたちがすこしでも、「自分の知らない、広い世界がある」ことを感じてくれれば、それは未来をたくましく生きていく力になるのではないかと思います。この効果は、正直いってすぐにわかるものではありません。2017はままつ少年の船に乗船した団員たちが、5年後10年後にたくましく自分の、そして日本の未来を切り開いていってくれればこれに勝る喜びはありません。

 

今年度は、はままつ少年の船を出航するにあたって多くの地元企業様にご協賛をいただきました。こちらはメモリアルブックという形で団員たちに思い出を届ける時に企業名を記載させていただきます。ご協賛いただきました企業様におかれましては、本当にありがとうございました。この場を借りて御礼申し上げます。

 

最後に、少年の船の今後についてお願いをさせていただいて、この拙文を終えたいと思います。全国的に見て、こうした青少年対象の研修船は年々減少し、現在では大分と浜松の2船のみとなりました。特に100%民間で行なっているのは浜松だけではないかと思います。洋上という日常生活から離れた環境は子どもたちのたくましさを育てる大変よい環境ですが、このはままつ少年の船も、浜松青年会議所メンバーの献身的な努力で成り立っているのが現状であります。私たちはこの事業を一年でも長く続けていきたい、浜松の子どもたちに素晴らしい学びの機会を提供したいとの一心で実施して参りましたが、どこまで続いていくかは環境次第という部分もございます。もしこの事業にご共感いただけましたら、ぜひ様々な形で応援していただければ幸いです。浜松の子どもたちを地域で育てるひとつの仕組みとして、市民、行政、学校、企業とオール浜松で支える船になっていけば嬉しく思います。

 

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