欠陥被害に遭わない為のチェックポイント−3 8.地盤調査は必ず行う 最近は広くて平らな開発地が殆んどなくなり、斜面を利用した雛壇造成が増えています。中には、かなり起伏の激しい場所を利用しているケースも少なくありません。雛壇造成は、土砂を合理的に処理するために地面を削ったり、その削った土砂を埋めたりして平らにしていきます。削った土地は地盤が頑丈でも、埋めた土地は長時間経過しないと地盤が硬くなりません。隣り合った土地でも、一方は削って平らにした土地で、他方は盛って平らにした土地という事がよくあります。また平坦な土地でも、元は田んぼや沼だった場合もあります。 このように、土地には同じ物が二つとありません。皆さんは地形や道路付や方位だけで感覚的に土地の良し悪しを判断しがちですが、基本となるのは地盤と造成の良し悪しです。最近では低価格で簡単にできるスウェーデン式サウンディング方式という調査方法が一般的ですので、必ず地盤調査を行ってください。 9.見積は同じ条件で数社からとる 注文住宅の工事費は、敷地条件や建物の仕様によって様々なので、条件や要望を業者に伝えて、プランと一緒に提示してもらわなくてはなりません。したがって、同じ条件で複数の会社からプランと見積を出してもらって比較検討することが、契約する上で重要です。 見積の段階で慎重に取り組まないと、失敗する可能性が大です。材料や設備を細かく確認し、納得するまで設計をやり直してもらい、その上で依頼先を決めるようにします。明細がなく合計金額だけだったり、設計変更を渋る業者は要注意です。 10.見積の大雑把な業者には頼まない 見積書は、合計金額ではなくその中身が重要です。本来は単価いくらの材料をどれだけ使うのかを明記していなくてはいけませんが、中には明細のないものや、合計金額のみしか書かれていないひどいものもあります。 きちんとした見積書には、全ての材料が商品番号まで特定されています。自分の希望したものかどうかを調べておけば、少なくとも材料違いによるトラブルは避けることができます。最近は「本体工事一式」「基礎工事一式」などで済ませる会社が増えています。このような場合には、「仕様・仕上げ表」をもらい、カタログやサンプルを隅々まで目を通して確認するべきです。 11.打ち合わせ記録を必ず紙に残す 欠陥をめぐって裁判で争っている方はたくさんいますが、思うような良い結果を得られずに苦戦しているケースが殆んどです。その大きな原因は、証拠がないということです。 よって、打ち合わせは @定期的に行う。 A必ず記録をとり、各人が署名捺印し保管する。 B設計変更は、それに伴う金額を提示してもらい確認する。 の3点を守ることが重要です。 定期的に行うことの意義は、発注者も請負者もあらかじめ予定を作れることです。その都度方式では両者の都合がかみ合わず、不十分な話し合いしかできないので、「特に問題がなくても、○曜日の○時に現場に行きます。」という具合にしておけば、打ち合わせを確実なものにできます。 戻る |
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