欠陥被害に遭わない為のチェックポイント−1 1.第三者の建築士に検査・調査を依頼する 欠陥を防ぐためには、第三者の建築士に依頼して現場をチェックする以外に方法はありません。アメリカでは、インスペクター制度と呼ばれる住宅チェック制度が確立されています。これは、『インスペクターという住宅の検査官のチェックを受けないと、家を建てられない』という制度です。当然検査官になるための学校もあり、厳しい教育をうけた検査官が住宅建設の現場で活躍しています。 いい仕事をすると評判の会社でも、実際に建物を建てるのは人間ですから、うっかりミスや勘違いが必ずあります。皆さんも経験があると思いますが、自分では完全だと思っていても、他人から間違いを指摘されて初めて単純なミスに気が付くという事があるはずです。建物を建てる場合もこれと同じです。我々第三者の建築士が入ることによって、このようなミスや勘違いによる欠陥を極力無くし、殆どの欠陥を未然に防ぐ事ができますが、契約書や合意書で第三者の検査を明記させる必要があります。しかし、我々の同業者の中には、何でもかんでも業者にイチャモンをつけてトラブルを起こす人もいて、業者の中には第三者の建築士を拒否する会社があります。このような人に業務を依頼すると、逆に何でもない事までトラブルに巻き込まれてしまいますので、注意してください。第三者の建築士の目的は、公正中立な立場で、契約や基準通りに建物が建つことを見守る事です。 2.住宅の工法の長所と短所を知る 木造軸組工法は昔から日本に伝わる工法で、日本の気候に適し、設計の自由度や増改築のしやすさで選ぶならこの工法です。しかし、材料の値段や質もピンからキリまであり、見えないところで安い材料を使われる可能性もあります。 ツーバイフォー工法はパネルの材料が合板で、どんな会社でも同じような材料を使います。しかし、構造上の制約が多いので、後で増改築をしようという時に、この壁が動かせない、あれもこれもできないといった事が少なくありません。 他にも様々な工法がありますが、どの工法で建てても完成してしまえば外見は区別がつきませんが、これらの工法の長所や短所をよく知っておかないと、後悔する事が多々あります。現在では様々な雑誌でこれらの工法の説明をしています。ご自分の環境や希望に照らし合わせて、よくご検討ください。 3.素人営業マンに注意 住宅メーカーの営業マンの中には、ファーストフードの店員と同じようなインスタント教育を受けた営業マンが少なくありません。こういう営業マンにとっては、家はハンバーガーと同じで、とにかく注文を受ける事が先決なので、自分の希望とは違う欠陥物件を買わされる可能性があります。誰も初めは素人で経験を積んで一人前になっていくのですが、買う方にとってはそんな事を言っていられません。 営業マンが素人かどうかを見抜くポイント @建物の見えない部分に質問を集中する。 「壁の構造は?」「壁や床の厚さは?」「床下地の構造は?」などを質問して、いい加減に答えたら素人です。 Aローンの質問をする。 共済や労金などの融資について説明求めてみる。一般的なローンの話に引き戻すなら素人、確認して後日連絡しますなどは半分素人です。 B過去の住宅市場について質問する。 「5年前の間取りの傾向は?」「ここ10年の住宅単価の動向は?」など、過去の動向を質問してみる。知らなかったり、うまく説明できないのは素人です。 戻る |
||