今からでも遅くない欠陥チェックポイント−1 (建売・中古住宅購入の場合も含む) 1.基礎コンクリートの亀裂 基礎は建物の荷重を支える大切なものですが、基礎に一番欠陥が多いのも事実です。建物のまわりを一周して、基礎に亀裂があるかどうかを確認してください。床下収納庫等から床下に潜れるのなら、是非基礎の内側からも確認してください。外側はモルタルで化粧されているためにわからなくても、内側に亀裂が入っていることがあるからです。 基礎の亀裂の原因として、 @地盤の不同沈下によるもの Aコンクリートの品質不良 Bコンクリートの特性によるもの が考えられます。 不同沈下は、地盤が軟弱だったり、硬さが盛土と切度に渡っていて違いがあるとき等に起こります。軟らかいところが沈下して、その上に乗っている基礎が傾いて割れていきます。コンクリートの品質不良は、コンクリートが固まる前に型枠を外したり、水を加えた場合等におこります。 コンクリートには自然収縮する特性があり、業者は必ずその特性による亀裂だと主張し、簡単な補修で済まそうとします。 2.建物の揺れ 外を車が通ったり、2階を人が歩くと建物が揺れるような場合は、建物内に重大な欠陥があることが予想されます。 建物の揺れの原因として @軟弱地盤なのに、地盤改良や杭打ちが行われていない。 A基礎工事の手抜き B筋違や火打梁等の斜め材が不十分 C補強金物の不十分 D柱や梁が細い が考えられます。このように重大が問題が隠されている場合は、揺れだけでなく建具の開閉がスムーズでなかったり、隙間が開いている場合が多いので、室内外をじっくり点検して歪みや亀裂の有無を確認してください。 3.建築金物の緩み 最近の住宅は、耐震性や耐久性を向上させるために、火打ち金物・羽子板ボルトなどといった金物が、ありとあらゆる箇所に使われています。しかし、これらの金物が必要な場所に必要な量をきちんと取り付けられていなければ、何の意味もありません。建築金物は、内外装工事が終わると見えなくなってしまいますが、天井の点検口から少しだけ見ることができます。ネジ穴にネジが埋め込まれているか、ナットが浮いていないかを調べてください。一箇所でも不都合があれば、他にもあることが予想されます。 建築金物が緩む原因は @建前時の締め付け忘れ・締め付け不足 A木材が乾燥してやせる の2点が考えられます。いずれにしても、建前時に十分に締め付けた後に内装工事前に締め直しをすればかなり防げる事なので、丁寧な工事が行われていない証拠です。 4.外壁の亀裂・浮き・はらみ 建物を建てて間もないのに何本もの亀裂が入った場合は、仕上の不良と建物本体の歪みが考えられます。建物本体に問題がなければ補修は大して難しくありませんが、そうでない場合は大掛かりな工事になってしまいます。 外壁の浮きやはらみは、下地や外壁材の施工ミスが原因です。建物を真横からみて、部分的なふくらみがあれば浮きの可能性が大です。ただし、壁面は真っ平が理想ですが、必ずしもそうはいかず、多少のうねりは生じてしまいます。更に正確に判断するには、木槌で軽く叩いてみて下さい。浮きがなければ硬質な音がしますが、あれば板を叩いたような音がしますので、それで判断できます。放っておくと、雨漏りや外壁剥落の危険があります。 戻る |
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