盆踊りの起源
旧盆にあたる8月13日から16日の期間中、全国各地では盆踊りが行われます。中には、徳島の「阿波踊り」、岐阜の「郡上踊り」など、観光客が多数訪れる盆踊りもあります。
お盆は、祖先の霊をわが家に迎えて供養するための行事です。そこで、戻ってきた霊を歓迎し、慰め、再びあの世に送り返すために始まったのが盆踊り。その起源をさかのぼると、お釈迦様の高弟・目蓮が地獄の餓鬼道に落ちて苦しんでいた母親を救うために盛大な追善供養を催し、その功徳によって救われたときに感極まって踊ったことに由来するといわれています。
日本で盛んになったのは、平安時代に空也上人が始めた「踊念仏」(踊りながら念仏を唱える)がきっかけです。鎌倉時代になると、時宗を開いた一遍上人の「念仏踊り」に引き継がれ、やがてお盆と結びつき、全国に広まっていきました。
室町時代には、鉦や太鼓などの囃子物が取り入れられ、しだいに娯楽的な色彩を強めていきます。江戸時代になると、民謡なども加わり、庶民の数少ない娯楽の一つとしてすっかり定着。花火や精霊流しなどと並ぶ、夏の風物詩として親しまれるようになっていったのです。
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